大分県での不動産取引ですが、売買/賃貸の2つがあり、売買はさらに住居用/業務用の2つに分けられます。いずれの場合も不動産業者のお世話になります。不動産取扱業者によって、売買を直に行っている会社と、主に仲介を行っている会社とがあります。また、大手から中小まで業者の規模に差異があります。大手のほうが優れていると思いがちですが、物件情報は業界で共有化されており、また、中小店舗の方が大分県に密着し地域特有の事情に精通しているということもありえます。
業界団体である大分県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会大分県本部に問い合わせて、適した業者を紹介してもらうことも可能です。
大分県は国内有数の温泉地帯で、別府温泉、湯布院温泉が国内外にひろく知られています。かねてより外国人観光客の誘致にも力を入れてきました。しかし2011年に東日本大震災が発生すると、外国人客の予約のキャンセルが相次ぎ、その後も客足が減りました。2012年になると、なんとか客足は回復傾向を見せ、別府市営温泉の年間入浴者総数は約135万人と、2011年より1.6%増えました。ただし震災前の2010年の約137万人には及んでおらず、観光業界は客足の回復に向けて努力をつづけており、2012年末頃よりつづく円安傾向も追い風になると期待されています。
初めて不動産の売買を行うときは分からないことが多く、業者選びの基準が分からず苦労するかもしれません。そうしたとき、不動産業界の業界団体が便利です。わが国には全日本不動産協会(全日)、全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)の2つの団体があり、それぞれ都道府県に支部があり、大分県の不動産企業は全日本不動産協会大分県本部、または大分県宅地建物取引業協会の会員となっています。これらの団体は、不動産無料相談会を開催したり、顧客のニーズに応じた不動産屋を紹介してくれたりします。また、これらの団体を母体とする不動産保証協会大分県本部、全国宅地建物取引業保証協会大分本部があります。こちらは消費者の利益の保護をめざす団体で、不動産取引に関する苦情を消費者から受け付けて解決を図るほか、手付金等保管制度により必要に応じて消費者が手付金を取りもどすことを保証してくれたりします。